・トリミングをすると商品画像がきれてしまう
・文字を入れられるスペースがない
・ドアップすぎてなんか見栄えが悪い
などなど
画像に余白がないと不便なこともままあります。
ただ画像に余白を追加することは難しくありません。
「ペイントを開く」→「正方形のキャンバスを作る」→「画像を添付」→「保存」
たったこれだけなので誰でも出来ちゃいます。
とはいえ、今回求めてるのはそこじゃないですよね。
500商品以上掲載しているECサイトを運営している僕も活用している
「Ralpha」という無料ソフトを使って一括で「画像に余白を追加する」方法を紹介していきます。
サムネイルにも使えそうな正方形にするのも一括で可能です。
「一個ずつやっていくなんて面倒くさい」と思った人はぜひ参考にしてください。
※大前提として背景が白になっている(Amazonのサムネイルのような)画像に使う方法です。
関連記事:Canvaで背景透過すれば超簡単にAmazonのサムネ画像が作れます。
Ralphaとは?

Ralphaは無料で使えるPCのアプリです。
・画像のリサイズ(軽くしたり、任意の大きさに変更する)
・画像をトリミング(辺の長さを変更する)
・余白を追加
などの簡単な画像加工なら一括で出来てしまうすごいアプリです。
慣れるまで少し大変かもしれませんが、PC初心者でも問題なく扱えると思います。
むしろ使いこなせるようになったら時短間違いなしなので、どんどん慣れてほしいです。
Ralphaの「ダウンロード方法や基本機能」についてはこちらをご覧ください。

Ralphaで余白を追加して画像を正方形にする方法

Ralphaの機能「余白の追加」を使って文字通り”画像に余白を追加”していきます。
この方法を知っておくと、数十〜数百の画像を一括で処理できるので、「ペイントに一個ずつ貼り付けて保存する」なんて作業からは解放されます。
手作業とは違い、機械的に処理するので一個ずつ微妙にずれるなんてこともありません。(元の画像次第ではありますが…)
ちなみに「余白の追加」は、「リサイズ」「トリミング」と並んで僕がおすすめするRalphaの三大機能の一つです。
ぜひ使いこなせるようになってください。
関連記事:ECサイト運営者がおすすめするRalphaの使い方3選
「余白の追加」の使い方
まずは基本的な使い方から紹介します。
Ralphaを開いたら、右側にある機能から「余白の追加」にチェックをいれます。
モードが「Normal」になっているかも確認してください。
なっていない場合は、モードをクリックするとメニューが開きます。

あとは加工したい画像をそのままドロップして実行ボタンをクリックするだけです。

とはいえ、このままではどんな余白が追加されるのかわかりませんので、細かな設定画面を見ていきます。
「余白の追加」設定方法
「余白の追加」の右側にある歯車をクリックすると次のような画面が開きます。


- 余白サイズを決める
- 追加する余白の色を選択
- 枠の設定
ざっくりとこんな感じです。

とはいえ、
②は基本的に白で固定(一時的変更することはある)
③は使ったことない(使い時がない)
ので実質は①だけ理解できれば大丈夫です。
余白サイズの決め方
余白サイズの決める手段は3種類あります。

・アスペクト比指定
・左,上,右,下(px)
・左,上,右,下(%)
それぞれざっくりと説明すると
アスペクト比指定→長辺と同じ長さになるように短辺に余白を追加する(正方形になるように余白を追加する)
左,上,右,下(px)→上下左右に任意のサイズ(px)の余白を追加する
左,上,右,下(%)→上下左右に任意の割合で(%)の余白を追加する
加工したい画像の種類、処理後にどんな画像にしたいかによって用途が分かれます。
分岐条件は「アスペクト比」「左,上,右,下(px)」「左,上,右,下(%)」どの手段を選んでも分岐条件を設定する必要があります。

・W>=H or W<H
・W>H or W<=H
・ALL
これだけ見ると、難しそうに思うかもしれませんが、
一個ずつ解釈すると
W=画像の横幅、H=画像の高さ
W>H=横長の画像、W=H→正方形、W<H=縦長の画像

なので
・W>=H or W<H→横長の画像と正方形の画像 or 縦長の画像
・W>H or W<=H→横長の画像 or 縦長の画像と正方形
・ALL→どんな画像でも
となります。
今、完璧に理解する必要はありません。

余白を追加する手段は3種類あって、よくわからんけど
縦長、横長、正方形で条件を変えられる!らしい
ぐらい理解してもらえれば十分です。
少し例を出します。
左,上,右,下(px)
分岐条件→W>=H or W<H
W>=H→10,50,10,50
W<H→50,10,50,10
この設定にしたときに、
縦長(W<H)、横長(W>H)、正方形(W=H)の画像はどんな余白が追加されるでしょうか?
答えは


横長、正方形の画像の画像(W>=H)は、左に10px、上に50px、右に10px、下に50pxの余白を追加される
縦長の画像(W<H)は左に50px、上に10px、右に50px、下に10pxの余白を追加される
となります。
横長、縦長どんな画像でもまとめて一括処理が可能です。
と、ここまでが「余白の追加」の基本的な使い方です。
(いうて、これまでの分を理解してもらえたならかなり使いこなせてる側だと思います。)
正方形にする方法~アスペクト比を使う~


タイトル回収にもなる「正方形にする方法」はとても簡単です。
「アスペクト比指定」で余白を追加すれば、勝手に正方形となります。
細かい設定は必要ありません。


赤枠を「アスペクト比」に変更
分岐条件 W>=H or W<H
W>=H 1:1,50,50
W<H 1:1,50,50
になっていることを確認する。(おそらく初期設定はこうなっているはずです。)
「OK」をクリックして設定画面を閉じたら、あとは実行ボタンをクリックするだけです。


これだけ知っておけば余白を追加して正方形にできます。
アスペクト比~応用編~
すこし小難しい話となるのでスルーしてもらっても大丈夫です。
興味のある人だけ読んでください。
飛ばす人はクリック!
アスペクト比を使った余白の追加方法について少し突っ込んだ説明をします。
下記の条件で実行した場合
分岐条件 W>=H or W<H
(横長の画像か正方形の画像 or 縦長の画像)
W>=H(横長の画像か正方形の画像)→1:1,50,50
W<H(縦長の画像)→1:1,50,50
どんな画像(縦長、横長)でも正方形になります。※もともと正方形の画像は変化なし
長辺:短辺+追加した余白=1:1
という計算です。
「W>=H→1:2,50,50」に変更した場合はどうなるでしょうか?
横幅(元画像の長辺):高さ(元画像の短辺)=1:2
という計算式になるので横幅の2倍の長さになるような「高さ」に余白が追加されます。


「50,50」の部分はどのような役割を果たすのか?
「50,50」は元画像の位置を設定します。
左側の50は横軸→元画像が左右に動きます
右側の50は縦軸→元画像が上下に動きます
指定できる範囲は0~100までです。
横の長さ300px、縦の長さ150pxの横長の画像を例に説明します。
横長の画像なので上下に余白が追加されて正方形となりました。
このとき元画像の位置は「50」なので中心にあります。
なので追加された余白は上に75px、下に75pxです。


では、「50」を「0」にした場合どうなるのか?
元画像が一番上に移動します。


「100」にすると一番下となります。
この時、左側の「50」を変更しても元画像の位置は変わりません。
元画像の左右に余白がないので移動できないからです。
元画像が縦長のときは、左側の「50」を変更してください。
「50,50」はどちらかしかさわることはないと思います。というか基本的に触ることはないですけど…
改めていうと
左側の50は横軸→元画像が左右に動きます
右側の50は縦軸→元画像が上下に動きます
アスペクト比のデメリット
アスペクト比を使えば細かい設定をすることなく正方形にできるのでとても便利ですがデメリットもあります。
・正方形の画像には使えない(ほぼ正方形の画像にもあまり意味がない)
・長辺に余白を追加できない
それぞれ説明します。
正方形の画像には使えない(ほぼ正方形の画像にもあまり意味がない)
正方形の画像はすでに1:1となっているので、正方形のまま余白を追加することができません。
1:2など比率を変えて長方形にすることはできます。



正方形にわざわざ余白を付けたいことってあるの?
例えば、画面いっぱいに商品の画像が写っているときにすこし余白があったほうが見栄えよく見えたりします。


上下左右にすこしだけ余白が欲しいという時には、「左,上,右,下(%)」を使って各10%ずつ追加するといいでしょう。
「左,上,右,下(px)」でも可能ですが、大きさの違う画像を一緒に処理する「なんだこれ?」という画像ができあがります。
例えば、500×500の画像に50pxずつ余白を追加します。このなかに100×100の画像が紛れ込んでいたら…


100×100の画像に50pxの余白は大きすぎるのです。
「左,上,右,下(%)」では元画像のサイズに合わせて余白が割合で追加されるので処理後のイメージ違いにはなりづらいでしょう。


長辺に余白を追加できない
アスペクト比は短辺を長辺に合わせるだけなので、長辺に余白を追加することができません。


縦長の画像の時に、
「ただ正方形にするだけでなく、上下にも少し余白が欲しいな」というときがあります。


そんなときはアスペクト比ではなく、「左,上,右,下(px)」を使えばいいのですが、
ぴったり正方形になるよう、画像ごとに計算しなければならないからとても面倒です。


それでは時間ばかりかかってしまい、Ralphaを使う意味がありません。
ということで次に計算をしなくても正方形にできる方法をお伝えします。
「余白の追加」2回でどんな画像も理想通りの正方形にできる


「余白の追加」を2回することで、(たぶん)どんな画像でも正方形になるように余白を追加できます。
最初に「左,上,右,下(%)」や「左,上,右,下(px)」で長辺に余白を追加した後に「アスペクト比」で仕上げるのです。
正方形の画像と縦長の画像を例に少し余白をつけたいと思います。
一回目の処理は「左,上,右,下(%)」
まずは正方形と縦長画像、それぞれ上下に余白を追加していきます。
分岐条件→W>H or W<=H
W>H→0,0,0,0
W<=H→0,10,0,10
上記の式は「正方形と縦長の画像のみ、上下に10%分余白を追加させる」を意味します。
余白を追加した画像はこんな感じです。(余白は黒にしています。)


二回目の処理は「アスペクト比」
一回処理した画像を今度は「アスペクト比」で余白を追加します。
するとこんな画像に仕上がります。(二回目の余白はグレーです。)


ということで、縦長、横長、正方形…
どんな画像でも2回「余白を追加」の処理をすれば、細かいことを気にせずにまとめて仕上げられます。
まとめ~アスペクト比を使えば簡単に正方形になるような余白を追加できる~


今回はRalphaの「余白を追加」を使って画像を正方形にする方法を紹介しました。
余白を追加する画像は大前提として背景が白色の画像です。
どんな余白を追加するかは
・アスペクト比指定
・左,上,右,下(%)
・左,上,右,下(px)
の3種類あります。
正方形にするには「アスペクト比」を使うのが一番簡単です。
細かい数字を入れる必要なく、自動で長辺と同じ長さになるように短辺に余白を追加してくれます。
もちろん一括で処理も可能で、数百枚程度なら1秒程度で完成します。
Ralphaの中でも使いこなしたいテクニックの一つです。覚えておくと画像加工の時短間違いなしなのでぜひ一度使ってみてください。