エクセル表にもルールがあるの?もう悩まない作り方のコツ5選を紹介

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いざエクセルで表を作るぞ。と書き始めたときに、

えーよん

・1行目とA列には何を入れよう
・このセルは結合したほうが見栄えがいいかな?
・あれあれ?このまま進めても大丈夫かな?

なんて、不安になりながら進めたり

手が止まってしまうことがあると思います。

エクセル表の正しい作り方なんて、習った覚えもないし、テストがあったわけでもないので(最近の学生たちはどうかしらないけど)

”これが正解だよ!”なんてものはわかりません。

とはいえルールはあります。

法務省が出してる「統計表における機械判読可能なデータの表記方法」というものです。

なにやら小難しいタイトルですが、”エクセルはこんな感じにつくってね”という注意喚起がされています。

全部14項目とちょっと多めなので、今回は比較的わかりやすく、とっつきやすい割には効果がデカイ5選を紹介します。

えい

最低限これだけは守ろう!って項目だよ

考えてなかなか手が進まない人でも、役に立つ、貰い手に喜ばれるエクセル表をつくれるようになるので、ぜひ参考にしてください。

目次

統計表のルールを守るメリットとは?

えーよん

そもそも統計表のルールを守ってどんなメリットがあるの?
とりあえず形になればいいでしょ?

こんな疑問が浮かびますよね。

作る側、受け取る側それぞれにメリットがあるので紹介していきます。

作る側のメリット

作る側のメリットは、レイアウトなどを考えまずに作業を進められることです。

・どんなレイアウトにしようかな?

・どんなデータを入力しようかな?

こんな理由で手が止まることはなくなるでしょう。

エクセルのルールを知っていないと、見た目にこだわりだして作業がなかなか進みません。

・凝ったレイアウトにしてみたり

・1セルに入力するデータのボリュームが増えたり

エクセルを触る機会が多い人あるある(独断と偏見)ですが、かなり凝ったレイアウトで持ってきます。

えい

凝るのは提案書だけにして…データはシンプルに…

と受け取った側が困惑する表になりがちです。

エクセルは原則「一文一義」ならぬ「一セル一義」。詳しくは後述します。

受け取る側のメリット

実は送る側よりも受け取る側のメリットの方が大きいです。

統計表に限らず、商品の提案資料などもそうですが、

エクセルの資料は「受け取って終わり。」ではありません。

受け取った資料を会社のデータベースにインポートしたり、webの場合はアップロードすることが多いです。

「統計表における機械判読可能なデータの表記方法」

というのは、インポートやアップロードの時に判別できるエクセル表の作り方です。

逆に言うと、この方法で作らないとデータは読み込めません。

えーよん

だったらどうしてるの?

受け取った側が、それぞれ手入力したり、判別できるレイアウトに作り替えています。

これって実はめちゃくちゃ面倒くさい作業で、無駄な時間に感じちゃうんですよね。

なので最悪の場合、せっかく作った資料でもデータを取り込んでもらえていない可能性も…

というわけで、次は最低限抑えてほしい、統計表のルールについて紹介していきます。

最低限守りたい表記方法5選

今回の資料では全部で14項目ありますが、

その中でも最低限守っておきたい5項目を紹介します。

さきにサラッとお伝えすると

・1セルには1データのみにする

・数字データには文字列を含まない

・セル結合はしない

・スペースや改行で体裁を整えない

・1シートに複数の表を使用しない

以上の5項目。

えい

セル結合なんて、ついついやっちゃう人が多いイメージですがどうですか?

ではそれぞれ詳しく説明していきます。

1セルには1データのみにする

修正前
修正後

タイトルの通り、1つのセルには1つのデータのみにします。

「一セル一義」ということです。

ひとつのセルにふたつ以上のデータが入っていると

・表計算ができない

・並べ替えやフィルターができない

・1データだけ抜き出したい(コピペなど)ときに不便

表計算、並べ替えができないエクセル表は致命的ですね。

「エクセルで作る必要あった?」そんな表になっちゃいます。

また、3つ目の項目「1データだけ抜き出したい(コピペ)とき」では

例えば、修正前の画像で

「A・B・Cそれぞれ小説の価格だけコピーしたい」

というとき

カーソルを合わせてドラッグしてコピーして貼り付けて

またカーソルを合わせてドラッグしてコピーして貼り付けて

なんて、作業を繰り返すことになって大変です。

修正後なら

C列をコピーするだけで終わりますね。

数字データには文字列を含まない

修正前
修正後

「円」や「個」、「g(グラム)」などの単位は、数字データと同じセルにあってはいけません。

文字列が入っていると

・表計算ができない

・並べ替えを正確に行えない場合がある

またセルに数字だけしかいれていない場合でも

セルの書式が、「数値」(標準)と「文字列」では並び替えの結果が違います。

「2」と「1000」で並び替えを例に

数値の場合ときは2<1000

これは当たり前ですよね。

しかし

文字列のときは2>1000

となります。

これは先頭の数字「2」と「1」が判断されているためです。

「並び替えがうまくいかないなぁ」という時は、セルの書式を調べてみるといいですよ。

・マイナスを表す「▲」→▲500
・千単位の「,」→1,000
なども手入力すると文字列扱いになるので注意。

えい

表示させたいときはセルの書式設定から変更しよう

セル結合はしない

修正前
修正後

文字通りセルの結合は禁止です。

セル結合されているエクセル資料は本当によく見かけます。

プレゼン用のテンプレートとかならわかりますけど、表でのセル結合は必要ありません。

理由は

・データベースへのインポート(webへのアップロード)ができない

・範囲選択ができない

・並べ替えやグラフの作成ができない

など。

とくにインポート(アップロード)できない問題はもらった側が困ります。

データベースの行と列の関係は

「行」→「レコード」あるいは「ページ」

「列」→「フィールド」

こんな感じです。

・赤枠が行(1行目など)

・青枠が列(A列・B列など)

なので、行が独立していないと(セル結合していると)インポートできません。

もらった側が整えることになるので

えい

このエクセルがちゃんとしてれば秒で終わるのに…

なんて心の中で嘆いていると思います。

セル結合がたくさんある資料をもらった時の対処法はこちらの記事を参考にしてください。

スペースや改行で体裁を整えない

修正前
修正後

スペースや改行も禁止です。特にスペース

そんなことより、スペースを今すぐ消す方法を教えてほしい。という人は…

関連記事:【エクセル】スペースや改行を一括で削除(置換)する方法~SUBSTITUTE関数が便利~

スペースがあると検索ができなくなる

データベース最大の敵「    」スペース。

・正確な検索できない

・「数値」などの表示形式に文字列が入ることになる

文字列の途中にスペースを入れると正確な検索ができなくなります。

上の画像を例にすると、vloolupで「PC」と検索した場合

修正前は見つかりません。

なぜなら修正前には「P C」とスペースが入っているからです。

ヒットさせるには「PとC」の間にスペースを入れる必要があります。

しかし厄介なことに、このスペースが

「半角スペース×2」なのか?

「全角スペース×1」なのか?

パッと見で判別できないので、正直お手上げですね。

他のデータベース場合も同じ。

「PC」ではヒットしません。

「P C」と検索しても、対象のフィールドに「P」と「C」の含まれたよくわからない条件で検索されるので

望んだ検索結果にはならないでしょう。

えい

データベースとして機能しなくなっちゃうね

スペースが原因で発生する不具合はまだまだありますが、熱く語りすぎると長くなるので結論だけ言います。

スペースを入れてはダメです。

改行するとデータが分断される?

スペースほどの悪さはしませんが改行も不要です。

改行すると
長さを調整できて
見栄えが良い

というデータはCSVにしたときにデータが分断されることもあります。

改行すると
長さを調節できて
見栄えが良い

このように表記されています。

無意味に「改行タグ」を追加するだけにとなりますし、

えーよん

セルからはみ出るからどうしても改行したいんだよね

という時は、「折り返して全体を表示」を使うようにしてください。

改行は必要ありません。

1シートに複数の表を掲載しない

修正前
修正後

表はシートごとで管理しましょう。

理由は今まで一緒です。

・正確に並び替えや計算ができない場合がある

・データベースへのインポート(webへのアップロード)ができない

ここまで読んでくれたあなたならだいたいイメージがつきますよね。

他にはどんなルールがあるの?

今回は「最低限これだけは!」という5項目紹介しました。

他にどんなものがあるかというと

Excel ファイルによる統計表のレイアウト ……………………………………………………………… – 2 –

第1項 データ・項⽬の取扱い ………………………………………………………………………………………. – 2 –

□チェック項⽬1-2 1セル1データとなっているか …………………………………………………….. – 2 –

□チェック項⽬1-3 数値データは数値属性とし、⽂字列を含まないこと ……………………….. – 4 –

□チェック項⽬1-4 セルの結合をしていないか …………………………………………………………… – 7 –

□チェック項⽬1-5 スペースや改⾏等で体裁を整えていないか …………………………………….. – 9 –

□チェック項⽬1-6 項⽬名等を省略していないか ………………………………………………………. – 11 –

□チェック項⽬1-7 数式を使⽤している場合は、数値データに修正しているか ……………. – 11 –

□チェック項⽬1-8 オブジェクトを使⽤していないか ……………………………………………….. – 12 –

□チェック項⽬1-9 データの単位を記載しているか …………………………………………………… – 12 –

□チェック項⽬1-10 機種依存⽂字を使⽤していないか。 ……………………………………………. – 13 –

□チェック項⽬1-11 e-Stat の時間軸コードの表記、⻄暦表記⼜は和暦に⻄暦の併記が

されているか ……………………………………………………………………………… – 14 –

□チェック項⽬1-12 地域コード⼜は地域名称が表記されているか ……………………………….. – 16 –

□チェック項⽬1-13 数値データの同⼀列内に特殊記号(秘匿等)が含まれる場合 ………… – 17 –

第2項 表の構成の取扱い …………………………………………………………………………………………… – 18 –

□チェック項⽬2-1 データが分断されていないか ………………………………………………………. – 18 –

□チェック項⽬2-2 1シートに複数の表が掲載されていないか …………………………………… – 21 –

引用元 総務省|報道資料|統計表における機械判読可能なデータの表記方法の統一ルールの策定 (soumu.go.jp) 内、添付資料https://www.soumu.go.jp/main_content/000723626.pdf

こんな感じです。

項目だけ見ると難しそうに感じるかもしれませんが、ここまで読んでくれたひとならすぐ理解できると思いますよ。

詳しく知りたいひとは引用元のURLから確認してくださいね。

まとめ~受けとった人がうれしくなる表をつくろう~

受け取った人がうれしくなる表とは、しっかりと装飾されてセルのサイズも整った見た目のきれいなレイアウト!

ではありません。データに取り込みやすい表のことです。

以下のことに気を付けていけば自然と喜ばれるエクセル表になっていきます。

・1セルには1データのみにする

・数字データには文字列を含まない

・セル結合はしない

・スペースや改行で体裁を整えない

・1シートに複数の表を使用しない

他にもルールはたくさんあります。

もっと詳しく知っていきたいというひとは

法務省の「統計表における機械判読可能なデータの表記方法」

総務省|報道資料|統計表における機械判読可能なデータの表記方法の統一ルールの策定 (soumu.go.jp)

を一度読んでみるといいでしょう。

作り方に困ったときの指標にもなりますよ。

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